EF12      2013.08.06 ( 最終更新日:2017/06/09 )

【EF12】投げ技を作る

EF-12という、3D格闘ゲーム制作ツールがあるようです。
そいつの特集しています第11回目

投げ作ります。投げ。

1、投げは仕様が細かいので、最初のうちに準備をしっかり整えておきます。SoftImageでEF12標準モデルを2体読み込んだら、1体はRootをY軸180度回転させてZ方向を向かせます。この時、rootのアニメーションはなしです。向かせるだけで、キーは打たないでください。
これが投げ側になります。投げられ側は-Z原点からの開始にする必要があるので、間合いは投げ側の位置で調整します。
投げモーションは投げ側が相手を掴んだ状態から始まります。以下のように手付けで適当にそれらしいポーズを作ります。
SoftImageで投げを作る準備

2、投げを作りはじめます。せっかくなので、制作手順をヌルリと公開。まずキーポーズをコンスタント補完で作ります。心どっしり落ち着けて、1ポーズ1ポーズ丁寧に。そのポーズの修正は2度としないくらいの丁寧さで。
SoftImageで投げを作るブロッキング1

3、足りない補完にポーズを刻み込みつつ、タイミングを調整します。動きの変わり目が狙いどころです。
cgBreakDownという補完ポーズを挿入してくれるスクリプトを使うと捗ります。
SoftImageで投げを作るブロッキング2

4、スロープ補完にして、Fカーブを調整していきます。キー全部選択→自動スロープ→マニュアルスロープのコンボを実行。MoxKeyReductor(通称:世界を救うスクリプト)を駆使して余分なキーを減らします。あとはカーブのタグをじっくり調整。
今回、最後のポーズは投げ、投げられともに立ちポーズになりましたが、大体は、投げられ側がダウンポーズになります。
SoftImageで投げを作る調整

5、投げ、投げられ、それぞれをroot以下でブランチ選択して、dotXSIでエキスポート。いつものコンバーターでfmotに変換します。出来た2つのfmotファイルは、data/cha/mot/以下に移動しておきましょう。
fmotの行方

6、前回の打撃と同様、書き換え対象となるモーションヘッダーとコマンドヘッダーを見つけます。
今回は正面投げを書き換えることにします。コマンドヘッダーは投げ、投げられ(ついでに背後の投げ)を共有しているので1行です。
ヘッダでの探索

7、ヘッダーを書き換えます。モーションヘッダーは、打撃と同じように書き換えます。投げ、投げられ二つのファイルを指定します。骨違い投げられは、よくわからないのでとりあえず投げられのファイルを指定します。ついでに投げ終了後の投げられ側のポーズ指定がDOWN[80]となっているのを消してあげます。
投げのコマンドヘッダの記述は打撃とは少々異なりますが、難しくはありません。R列に投げ、投げられ、そして骨違い投げられのアクション名を記述するだけです。
決戦!ヘッダ書き換え

8、出来たら、csvでセーブして、実機で確認してみましょう。
相手が投げ抜けばかりをして、確認できない場合は、インゲームモード(タイトル画面でエンター)にすると確認しやすいです。
はい、出来ました。ゾンビらしく獲物を租借しています。ひー恐ろしい。技名は「ゾンビモグモグ」としておきましょうかね。
愛ゆえに捕食

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sumioka