2018.05.01

MAYAが動く最低スペックのPCを探せ

※この記事は2017年7月の社内向けの記事を、最新のスペックに対応して加筆修正したものです。
※表記の価格はすべて8%の税込みです。


結論からいうと、現在販売されている、最新PCであれば、どんなロースペックでもMAYAは動くことが判明。
よって、この企画の意図を「モーション制作業務に通用するギリギリのPC」とする。

遡ること1年ほど前の話である。

ドスパラの「Regulus AM」(45,000円)に、格安グラボ「RX550」(13,000円)を追加した合計58,000円のPCを導入してみた。
cineBench 45fps-140cb を記録。OpenGLで45fpsも出るのであれば使えそうなものだと期待をしたが、厳しい結果となった。
MAYAの操作はもたつきを感じられ、8年前に導入したPC 「Core i7-860 + Quadro FX580」 よりも 悪い印象になっている。つまり、CPUが足を引っ張りすぎてRegulus AMは候補から外れる。
動くことは動く、趣味であれば問題ない。ただ仕事としてはリスクが大きい。

2018年5月現在で確実なものといえば、ドスパラの「Magnate IM」(64,800円)だ。

CPUは第8世代Core i5 8400でありRegulus AMに2万円をプラスするだけで、数倍の性能UPとなる。単体でも動くが、グラボを追加すれば文句なくMAYAが動く。
グラボを追加しても合計価格は7万円台に収まる。ただし、これでは価格においてインパクトにかける。価格もスペックも含め、業務に通用するギリギリのラインを狙うのが本企画の意図だ。

もうちょっと探ってみよう。

狙うはグラボのない組み立て済みのPC。4万円台は死守。可能であれば3万円台で見つけたい。
コスパ最強Pentium G4600(48fps-350cb)搭載PCがあればうまくいきそうだが、組み立て済みのPCはない。自作は手間がかかるので視野にはいれたくない。

現時点で、この理想に近いのは4万円でお釣りがくる、Lenovo v520シリーズだ。

Lenovoのv520のエントリーモデルは多くの種類があり混乱するが、ケースがスリムだったり、価格.com限定だったりと値段に1,000円前後の違いがあれど、同じスペックと見てよい。
在宅業務で使用しているSurface Pro3 と比べると、CPU、GPUともに若干こちらのほうが高スペックだ。予想される使用感もSurface Pro3 と同程度以上か。さらにデスクトップゆえ拡張性は高く、
いざとなればグラボやメモリを増設できるのは、ノートよりも頼もしく感じる。celeronであることを気にしないのであれば、ぶっちぎりでコスパ最強なのだが、逆にぶっちぎり過ぎて怪しい。また実際に購入して試していないので断言できない。
(Regulus AMの件より、この価格帯のCPUは、想像以上にチープであることが発覚したので慎重になってしまう。)

ノートPCや中古PCという手もある。ノートPCは、今やデスクトップよりも安く手に入る時代だ。液晶のないコンパクトPCであれば候補になるものが出てくるかもしれない。(ただし拡張性は皆無)
中古PCであれば、安く手に入るが、スペックが低くなるのと、壊れやすいのがネックとなる。こちらは最終手段にとっておくことにしよう。

2万円の超格安中華ノート jumper ezbook3でmaya2015の起動を試してみた。MoxRigのキックアクションは、60fps再生を記録。テクス有りのスマホレベルのキャラであれば30fpsで作業可能であること確認。
ただし、CPU使用率がすぐに100%に達し、選択やクリックの反応速度のもたつきが見られた。効率に大きく影響するので実用には耐えられない。超格安中華ノートPCの場合は
グラフィックよりもCPUの性能のほうがネックとなりそうだ。古いPCを想定したmaya2010あたりであれば、サクサク動きそうではあるが・・・。


Quadroの有効性は主にCADで有効になるようで、MAYAについてはQuadroの導入を止め、3年ほどGeforce系で運営していました。当社では、映像系の重いシーンを使う仕事に係ることがほとんどないため、
2年ほど前から内蔵GPUの導入を進めています。私自身は会社でGeforce GTX1070を使用して、在宅時にはsufecePro3の内蔵GPU を使用しています。
仕事上、MAYAでの処理速度の差を感じることはほとんどありません。
ハイエンドの3DCGを使う場合は、この記事は意味をなしませんが、当社同様にモーション制作に必要な最低限のMAYAが動くPCをお探しの方にはお役に立てるのではないかと思い、
こちらの記事を転載しました。

20年前から見れば信じられないような話です。時代の流れを強く感じます。

AUTHOR

sumioka